安全運転管理者制度

安全運転者管理制度とは

 自動車の使用者(事業主等)は、一定台数以上の自家用自動車を使用する場合には、自動車の安全運転と運行に必要な指導や管理業務を行わせるため、安全運転管理者とそれを補助する副安全運転管理者を選任して、事業所等における安全運転管理の責任の明確化と交通事故防止体制の確立を図ることを目的とした制度です。

安全運転管理者等を選任する義務

道路交通法第74条の3第1項、第4項

 一定台数の自動車の使用者は、自動車の安全な運転に必要な業務を行わせるため、その使用の本拠ごとに、安全運転管理者を選任しなければなりません。

 安全運転管理者の選任は、自家用自動車(いわゆる「白ナンバー」)を使用している事業所(会社・商店等)が対象です。

選任が必要な事業所とは

安全運転管理者は事業所(自動車使用の本拠)ごとに選任

  • 自動車を5台以上
  • 乗車定員11人以上の自動車を1台以上使用している事業所(会社・お店等)
    ※大型・普通自動二輪車は、それぞれ0.5台として計算
    (道路交通法施行規則第9条の8)
安全運転管理者は事業所(自動車使用の本拠)ごとに選任

副安全運転管理者数は自動車の使用台数によって異なります

副安全運転管理者の人数(道路交通法施行規則第9条の11)


乗車定員を問わず自動車20台につき、副安全運転管理者1人の追加選任が必要です。

自動車の台数選任する人数
1台~19台不要
20台~39台1人
40台~59台2人
副安全運転管理者数は自動車の使用台数によって異なります

未選任の場合には厳しい罰則が!

安全運転管理者や、副安全運転管理者を選任しなかった場合には、50万円以下の罰金(法人等両罰50万円以下の罰金)という厳しい罰則があります。


管理者になれる人は?

 安全運転管理者は単にベテラン運転者として他の運転者に対し運転上のアドバイスを与えるだけでなく、労務管理や人事管理も含む総合的な立場から管理能力を発揮できる人を選任する必要があります。

安全運転管理者

  • 経験:運転管理経験が2年以上
  • 年齢:20歳以上(副安全運転管理者を選任しているところでは30歳以上)

副安全運転管理者(安全運転管理者の業務を補助)

  • 経験:運転管理経験が1年以上 または 運転経験が3年以上
  • 年齢:20歳以上

管理者になれる人は?

資格要件

道路交通法施行規則第9条の9

次のいずれにも該当しない者

  1. 公安委員会から安全運転管理者等を解任されて2年以内の者

  2. 次の違反をして2年以内の者
    ひき逃げ、酒酔い・酒気帯び運転、飲酒運転に関し車両等を提供する行為、酒類を提供する行為及び依頼・要求して同乗する行為、麻薬等運転、無免許運転、無免許運転に関し車両等の提供や運転を依頼等して同乗する行為、妨害運転、自動車使用制限命令違反

  3. 次の違反を下命・容認して2年以内の者
    酒酔い・酒気帯び運転、過労運転・麻薬等運転、無免許運転・無資格運転、最高速度違反運転、積載制限違反運転、放置駐車

※安全運転管理者・副安全運転管理者とも同じです。

  • 現任の安全運転管理者、副安全運転管理者が上記違反を犯すなどして不適格となった場合、使用者は自主的にこれを解任しなければなりません。

  • 使用者がこれを怠っている場合、公安委員会は使用者に対し、解任を命ずることができ、これに従わないと50万円以下の罰金に処せられます。


選任(解任)届、変更届はお早めに~届け出は警察署へ~

道路交通法第74条の3第5項

 自動車の使用者は、安全運転管理者等を選任・変更した日から15日以内に自動車の使用の本拠地を管轄する警察署を経由して、埼玉県公安委員会へ届け出て下さい。

届け出を必要とする事項

令和2年4月1日から安全運転管理者等の届出書類が変わりました!!

安全運転管理者・副安全運転管理者を選任・解任した時

退職・転勤等で、後任者の選任届出書を提出する際、各届出書「前安全運転管理者」欄に前任者の氏名等を記載することで、選任と解任の届出を一緒にできます。

届出書記載事項の変更

  1. 届出者の住所、名称若しくは氏名又は代表者の氏名

  2. 安全運転管理者等の氏名(改姓等)又は職務上の地位

  3. 自動車使用の本拠の名称(事業所の名称)及び位置(住所)

※変更した日から15日以内に、自動車の使用の本拠地を管轄する警察署に届けて下さい。


本人確認書類に運転免許証等の写しの使用が可能になります。

運転免許証の写し等とは、運転免許証、運転経歴証明書、労働安全衛生法による免許証、宅地建物取引士証等の公的機関が発行した「氏名」、「生年月日」及び「住所」を確認できる本人確認書類の写しのことです。

届出書の提出部数が1通になります。

安全運転管理者・副安全運転管理者の選任、解任、その他の変更に関する届出書の提出部数が2通から1通になります。

選任届に必要な書類

管理者等 安全運転管理者 副安全運転管理者
書類名

運転管理経験

2年以上の者

運転管理経験

1年以上の者

運転経験

3年以上の者

1 安全運転管理者に関する届出書
2 副安全運転管理者に関する届出書
3 運転の管理に関する経歴書
4 住民票(抄本)又は運転免許証の写し等 ※1
5 運転記録証明書(2年間以上のもの) ※2
6 運転免許経歴証明書又は運転免許証の写し

◯※3

(免許証の写し併用可)

※1 住民票(抄本)を添付する場合、住民票への本籍の記載は必要ありません。運転免許証の写し等の、公的機関が発行した「氏名」、「生年月日」及び「住所」を確認できる本人確認書類の写しを使用することができます。(自動車運転代行業者の方は除きます。) 

【裏面に住所や住所変更等の記載がある場合は裏面の写しも必要です。】

※2 指定の振込用紙(警察署等で受領)に記載し、自動車安全運転センターへ申し込み、取り寄せたものを添付して下さい。(有料)

※3 副安全運転管理者選任届出で、書類名4で本人確認書類として運転免許証の写しを添付した場合は、書類名6と併用することができます。

○ 自動車運転代行業者の方が、安全運転管理者等の変更などの手続きを行う際には、従前通り『本籍記載の住民票』の提出が必須です。


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